煮るよ。

#煮るよ

2022-02-11 夏みかんマーマレード

家の中が柑橘だらけで家族の視線も痛いので、とりあえず消費する。まずは、数もたくさんある実家産の夏みかん

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夏みかんマーマレードは昨年のマーマレードアワードでベストカテゴリー賞をいただいたやつなので、同じレシピで自信まんまんに取り組みたい!
といいつつ、ちょっと思うところが。以前に購入した夏みかんマーマレードに、皮がすごく柔らかくて食感も良く、どうすればこうなるのかと大変感動したものがあって、なんとかあれを目指したい。いかに果皮を柔らかく煮るかを今シーズンのテーマに掲げてレシピを調整することに。といっても、まず思いつくのは「皮を長めに茹でてみる」くらいですが。

昨年のレシピを参照すると、果汁を搾ったらワタを外さずにそのまま水で茹でて、ワタをスプーンで刮ぎ取ってから果皮を刻み、茹で汁を濾して刻んだ果皮と合わせて火にかけて、煮詰めながらグラニュー糖と果汁を加えて仕上げる。
そして今回目指したいのは、上述の柔らかい果皮と、ちょうど良いゼリー。まあ言うだけは簡単だけど、あまりはっきりした対策は無い。

とりあえず、皮を茹でる時間を、去年は2時間程度だったので、長めに3時間ほどにしてみた。

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茹で上がりをかじった感じでは、じゅうぶんに柔らかくはなっている。しかしまだ「ぷつっ」という食感が残り、それはそれで悪くないのだけど、あの「もちっ」とした食感には届かない。なにか秘密があるのかなあ、圧力鍋使うとか、あるいは単にもっと長時間、丸1日煮るとか?
まあ、昨年程度には柔らかいので良しとして、次の工程へ。

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ワタを取り除いた果皮を2mm厚に揃えて刻む。昨年からこの「茹でてから刻む」工程を採用してるのだけど、その理由のひとつが「刻むのがラクだから」。なんだけど、今となっては実際どうなのかよくわからない。柔らかくて切りやすいのは間違いないけど、生の果皮がそこまで刻みにくいかというと、包丁がきちんと研がれていれば大差ないと思う。まあ、改めて比較してみてもいいかもなあ。

茹で汁は目の細かいザルで濾す。濾した茹で汁と、刻んだ果皮と、果汁の重さの合計の60%のグラニュー糖をはかる。60%は少なめだけど、これはあとで茹で汁を煮詰めることを意識した量。

ここからまた昨年とは違う工程をひとつ。茹で汁と果皮を鍋に戻して火にかけ、砂糖の半量を溶かして煮立てたら、火を止めて、半日放置。
この「半日放置」が追加なのだけど、じつはこれ、もともと講習会で教わったレシピに入ってたのに、時間がかかるので省略してた工程。いまさら思い出したように入れたのは、これによって果皮に糖分が浸透して比重が均一になることで、瓶詰め時に果皮がきれいに分散するかなと。けっこう瓶詰めしたときに果皮が上に浮いてしまってかわいくない問題、特にゼリーが多いと顕著なので、せっかくきれいなゼリーに仕上がっても残念である。なんとかならないかと思案してたところ、講習会レシピを見直して思い当たった次第。
結論から言うと、これは良さそう。ゼリーと果皮のバランスにもよるので今の時点ではなんともいえないところはあるけど、まあ理屈がイケてるので当然なのだけど。
ただ、半日放置というのが生活のスケジュールに上手く乗せられるか問題は、ある。別に丸1日でも問題はないと思うけど。

実際、半日放置すると果皮の透明感が増してるのがわかる。あらためて火にかけ、まずは軽く煮詰めていく。
煮詰めすぎて糖度が高くなると果皮が固くなってしまうかもしれないので、温度をみながら適当なところで果汁と残りの砂糖を加えていく。これも一度に加えず、少しずつ、煮詰めながら。果汁を全て加えた時点で、砂糖が足りない(糖度が不足で温度が上がらない)ようであれば砂糖を追加する。今回103℃まで上がって、当初の60%予定に対して55%くらいしか砂糖が入らなかった。ただしこれは煮詰めた量が多かっただけなので、計量前にもっと煮詰めておけば70%だったかもしれず、単純に%では決められないので注意…。というか、今回は砂糖入れてから加熱する時間が長くなってしまい、これ下手するとカラメル臭みたいな風味が残ってしまうので、やっぱり砂糖加える前にもっと煮詰めたほうがいいですね。

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できあがり。味は悪くない。けど、
・果皮の固さは昨年と変わらない
・ゼリーがわりとゆるい
・色がちょっと赤い
つまり目標をいっこも達成できてない…。味は良いんですけどね。さてどうしたものか。