煮るよ。

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2022-05-09 ゴールドキウイジャム

キウイはけっこうジャムにしやすい果物。しかも、ほぼ一年中どこでも手に入るので、初心者にもおすすめ(何様)。

キウイは追熟するので、果肉が柔らかく甘味と香りが強くなってからが食べ頃だが、ジャムにするなら固めの方が向いている。果物の固さは基本的にペクチンなので、固め即ちペクチンが多く仕上がりのトロみが良くなるし、未熟な方が酸味がハッキリしていて砂糖を加えたときの風味が良い。ただ、熟した方が香りが強いので、それを活かすにはどうしたらいいかなあ、完熟と未熟を混ぜたらいいのかなあ、などと考えたりはする。

よく、熟しすぎて食べ頃を超えて柔らかくなってしまったものをジャムにして救う話を聞くが、まあ捨てるよりはジャムにしていただく方がもちろん良いのだけど、フレッシュな風味のジャムを作るには、フレッシュな果実を使わなければならない。手作りジャムにおけるよくある誤解である。

 

キウイでも、ゴールドキウイのジャムは特に美味いと思っている。ゴールドの方が未熟でも香りと甘みが強いし、グリーンのような青臭さも残りにくい。まさにジャム向き。

なお、「ゴールドキウイ」という言い方はたぶん黄肉種のキウイの俗称で、いちばんよく見るものは品種名で「サンゴールド」である。で、サンゴールドというのはゼスプリ社の開発した品種で、同社が持つ商標。いちおう、サンゴールド以外にもゴールドの品種というのは存在して、国内でも栽培されているけど、その辺のスーパーとかではまず手に入らない。まあ、キウイに関してはニュージーランド産を普通に使ってる。品質が安定しているので。あと、キウイブラザーズファンなので。

 

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ということで、ニュージーランドゼスプリ・サンゴールド。

そこそこ未熟な感じで、皮付近はわずかに緑色。酸味もありつつ甘みもあり、良いコンディションと思う。

キウイはくし切り→3mmくらいの薄切りに。70%の重量のグラニュー糖を計量して、半量をキウイに混ぜる。

以前はそれで水分が出たらそのまま煮はじめてたのだけど、今回は最近の流行りで(本ブログ内の)、潰す。マッシャーでそこそこ潰すと水分たくさんの状態になるので待ち時間も必要ない。

 

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そのまま鍋に入れて煮始める。灰汁を取って砂糖を追加しつつ煮詰めて、とろみがいい感じになったら火を止める。

…と、その前に、仕上げにテキーラを少々入れて、煮立たせてできあがり。キウイだけだとシンプルに美味しいものの、ちょっと風味が物足りない感じなので、合いそうな酒ということでテキーラ。キウイジャムをテキーラで割って飲むとゴキゲンな味がして美味いのは知ってたんだよ。

 

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やや固めだったのが良かったようで、ジャムとしていい感じのとろみに仕上がった。そしてなにしろゴールドキウイ、味のバランスが良い。テキーラも、たぶん言われないと(言われても?)それとわからない程度の風味だけど、良い仕事をしている。

 

最近やたらと洋酒を使うようになってしまったが、やはりなかなか使い方が難しい。というか、酒についての知識が少なすぎて、どの酒はどんな風味があって、どんな材料に合うか、とかがまったく想像できない。

そこで思いついたのが、フレッシュフルーツを使ったカクテルのレシピを参考にしてみること。例えばゴールドキウイで見つけたのは、ウォッカと青リンゴリキュール。なるほど…そんなん絶対思いつかんわ。

しかし青リンゴリキュールか…そのためだけに買うのもなあ。自分で仕込めるかな。