煮るよ。

#煮るよ

2022-02-17 ダイダイ&グレープフルーツ&レモンマーマレード

個人的に推したいレパートリー。スコーンに合う。むしろスコーンに合うようにデザインしてある。というか、スコーンにめちゃくちゃ合うダルメインの「ジェーンズマーマレード」の真似をして作ってるのだけど、本家で使われているセビルオレンジは日本国内ではなかなか手に入らないため、どうやら近縁らしいダイダイで代用してる、というレシピ。
昨年はじめて作ってみてなかなか良くできて、目指したジェーンズマーマレードにも雰囲気が近いような気がするし(直接比較したわけじゃないからよくわからないけど、スコーンには合う)、マーマレードアワード日本大会では銀賞をもらえたし、調子にのって今年もやります。

ダイダイはその辺の店頭ではほとんど見かけないのでお取り寄せ。グレープフルーツも、皮を使うのでできれば国産で、となるとやっぱりお取り寄せ。どちらも和歌山県産。
ダイダイはポン酢用として使われるらしく、果汁の酸味はとても強い。ただ、果皮が分厚いので果汁の量としては少なめで、そこを補うのがグレープフルーツである。また、ダイダイ特有のクセも、グレープフルーツの香りがいい感じにまとめてくれる。ダルメインの真似なので私が考えたわけじゃないけど、なるほどよく設計されている。

作り方は夏みかんと基本的に変わらない。
ただし、英国クラシックな雰囲気にしたいので(偏見かもしれないが)、果皮の刻みを厚めにする。夏みかんでは2mm程度だったところ、3〜4mmといった感じ。数字だけ見ると大差ないが、見た目も食感もかなり変わる。まあ、本家のジェーンズマーマレードでは5〜6mmあったような記憶があるので、これでもだいぶ日和ってる。

夏みかんと同じで、昨年は茹でてからカットしてたけど、今年は生カットでやってみる。生カットのほうが茹で時間が短縮できてラクな気がしてきたので。

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果汁を搾ってワタを外して刻んだら、4倍くらいの水を鍋に沸かして、刻んだ果皮を投入する。柑橘を混ぜる場合は食感を揃えるためにそれぞれ分けて茹でたりもするが、今回の3種は皮の固さや厚みも大きく変わらないので気にせず全部まとめて茹でる。なお、個数比はダイダイ2個、グレープフルーツ1個、レモン1個。
ワタ、種、刻んだ果皮のあまりなんかを別の鍋に入れて煮出し、濾した煮汁を果皮を茹でる鍋に加える。タイミングは適当だけど、最初の茹で汁が半分煮詰まったくらいで、ワタの煮出し汁を加える感じ。
最終的に果皮の茹で汁が当初の3分の1程度になったら火を止めて、計量。グラニュー糖は80%として半分を混ぜて半日放置。
砂糖と果汁を加えながら糖度が上がるまで煮詰めてできあがり。

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できあがりだけど、ちょっと煮詰めすぎ、固すぎな感じで、気泡も入ってしまった。前回の夏みかんよりは煮詰めてないと思うけど、ペクチンが多かったのだろうか。というかやはりペクチン量と糖度とpHのバランスってことだよなあ。しかしペクチン量に関してはなかなか定量的に測定できないのが難しい。結局はリンクルテスト(冷蔵庫で冷やした小皿に少量取って、スプーンなどで寄せたときにシワが出たらオッケーなテスト)が最強ってことか。
次回はもう少しゆるめを狙いつつ、果皮を厚めに刻むのでもっと柔らかくする方策を検討したい。