2022-03-01 夏みかんマーマレード
もう失敗は許されない。
なぜなら実家で収穫した夏みかんはこれで最後だから。
まあ、まだ木に残ってるので必要ならまた収穫すればいいのだけど。
今シーズンの夏みかんマーマレード、ここまでレシピを迷いまくった挙句に行き詰まった感がある。
もはや何も考えない方が良いのでは?とも思ったが、無策すぎるのも癪である。
昨年は上手くいった。それは材料が違った(実家の夏みかんではなくお取り寄せだった)から、という可能性もあるが、しかし一昨年も上手くいったし、それは実家産だったのだ。
そこで、ここは初心にかえるべく、当時のレシピを見直してみた。
https://note.com/uncountable/n/n84c83b38dd7c
これこれ。レシピ…というにはアレですが、自分では読めばわかる。もう、これでいこう。2周くらい回り道して2年前のレシピに戻るとは、いったい何をしてたんだ。
2年前のレシピ、早い話が、砂糖を60%で決めてしまったうえで欲しい糖度まで煮詰める、というもの。これ、ここまでの紆余曲折を経験した感覚では、正直なところ、上手くいく気がする。
「一定の砂糖を加えて」「一定の糖度まで煮詰める」というと、糖度の話しかしていないようだが、実はキモとなってるのはペクチン濃度である。一定の糖度まで煮詰めるためには、当初加える砂糖が少なければ強く煮詰めるし、砂糖を増やせは煮詰め方は軽くなる。このとき、当然ながら、ペクチン濃度も煮詰め方に追従する。結果的に、加える砂糖を減らせば、ペクチン濃度は上がることになる。考えれば当たり前なんだけど、この概念はなかなか気づきにくい…。
このところ砂糖を増やし気味にしており、70〜80%くらい加えていたので、これを60%に減らした上で糖度が上がるまで煮詰めれば、じゅうぶんなペクチン濃度になると予想される。ゼリーもしっかり固まるはずだ。
ということで、他の部分は特に変更せず、砂糖の量を60%として(茹でた果皮、茹で汁、果汁の合計に対して)、糖度が目標の値に上がるまで煮詰めた。ちなみにだいたい63くらいで、温度を測ると103.5℃とかになる感じ。
できあがり…なのか…?わからん…
瓶詰め後、一晩冷ましておそるおそる確認。
バッッッチリ固まってる!!
なぜ!もっと早く気づけなかったのか!!
いやでも待てよ、長く煮詰めたということは、それだけ風味を犠牲にしてる可能性もあるわけで、これまでのものと比較してみる必要はあるのでは。ゼリーの固さのために風味が犠牲になるなら、どこかに妥協点を見つけなければならない。
と思って、今シーズンここまでの夏みかんマーマレードを全部テイスティングすべく、ひとりマーマレードアワードを開催した。
で、まあ文句なしで今回のがいちばん美味しいですね。
ゼリーが良いのはもちろんのこと、なぜか風味もいちばん良い。なんでだろう。砂糖を入れすぎると果実本来の風味を阻害するとかそういうことだろうか。単に煮詰めてるから果実の風味が濃いんだろうか。
マーマレードなんもわからん。